どうも!でら釣りのはくです。
今回は、キスの生態と習性、産卵についてご紹介致します。
キスの正式名称は、シロギスと言います。
シロギスの天ぷら『キス天』は、江戸前天ぷらには無くてはならない存在です。
更に、シロギスは堤防から手軽に釣ることが出来ます。
そんな身近なキスのことをご紹介させていただきます。
キスとは
学名:Sillago japonica
命名年:1843
命名者:コンラート・ヤコブ・テミンク、ヘルマン・シュレーゲル。
キス科は、5属33種います。
その中のひとつが、釣り人に人気のシロギスです。
釣り人の間では『砂浜の女王』と呼ばれています。
キスは、砂浜に生息する底生魚です。
底生魚(底魚)とは
他にも、ヒラメやマゴチも底生魚の仲間です。
シロギスは、砂地の海底付近を中心に生息しています。
底生魚(ていせいぎょ)は、別名で底魚(ていぎょ、そこうお)とも呼ばれています。
キス 英名
シロギスの英名です。
名前そのまんまですね。
キス 和名
・白鱚(シロギス)
魚に喜ぶと書いて鱚(キス)です。
昔から喜ばれていた魚なんですね。
キス 地方名
・ピンギス 生まれてから1年目の10㎝以下の小さいキス。
・ヒネギス 生まれてから2年以上の20㎝前後のキス。
・テッポウギス 生まれてから3年目の25㎝以上のキス。
・ヒジタタキ 生まれてから4年目の30㎝以上の大きいキス。
・尺キス 生まれてから4年目の30㎝以上の大きいキス。
キスの地方名で一番多いのは、キスゴです。
これが語源ではないかという説もあります。
キス 水温
シロギスは、この水温になると毎日産卵するようになります。
夏によく釣れると言うのは、毎日産卵するからです。
産卵するから浅場に移動する。
産卵するから栄養(エサ)が多く必要になる。
だから、よく釣れます。
キス 日本での生息範囲
・生息する水深は30mまでです。
シロギスは、沖縄以外で生息しています。
多くの場所で釣ることが出来ます。
キス 成長
・最低でも4年で30cmまで成長します。
・2年で性成熟し繁殖します。
・生まれてから2年目の15㎝前後で産卵するようになります。
・産卵期のズレで大きくサイズが変わります。
6月と10月に生まれたキスでは、成長速度が大きく変わります。
キス釣りシーズン中、いつでもピンギスが釣れるのは産卵期のズレのせいです。
キス 産卵
産卵する時間:夕方~夜。17時~20時。
産卵する水温:25度~26度で毎日産卵する。
産卵する水深:水深15m未満の浅い砂場と藻場。
産卵の回数:多回産卵魚で1シーズン中に数十回も卵を産みます。
卵の数:分離浮性卵で1シーズン1万個~6万個。ピークでは一日で1万個も産む。
卵の大きさ:無色透明0.6㎜~0.7㎜の球状。
孵化:1日で孵化する。
孵化する水温:25度前後なら産卵から20時間で孵化します。
シロギスは、かなりの量の卵を産みます。
毎日、体の中に卵を作り出す仕組みを持っています。
そして、産卵期も長いです。
これだけ長い期間で産卵する魚も珍しいですね。
ただし、水温が高ければ高いほど遅い時間帯に産卵するようになります。
キス 産卵行動
2.オスがメスの後を追い、卵に精子を掛ける。
3.卵は水中で受精して孵化まで水中を漂います。
周囲に複数のオスがいれば、1匹のメスの産卵に対して複数のオスが精子を掛けます。
クロダイの産卵に似ています。
キス 子育て
・孵化した幼魚は1㎝~2㎝でお腹についた栄養だけで生きていきます。
・孵化して3日後にはプランクトンを食べ始めます。
・成魚と同じ形になるまで20日ほどかかります。
サケの産卵をイメージすると分かり易いです。
キス 食性
・若魚はプランクトンとアミエビなどを食べる。
・成魚はアミエビ以外にも、ゴカイを食べる。
・場所によっては、小さいエビやカニ、貝や小魚なども食べる。
シロギスの食性は、成長と共に餌の種類が変化することが分かっています。
キス 習性
既に一回針が刺さっているのに、もう一つの仕掛けに食いついた食欲旺盛なキス。
・群れを作ります。
・敵から逃げる時、エサを探す時は砂に潜ります。
シロギスの習性は、面白く分かり易いです。
この3つの習性を知っていれば、釣り易くなります。
ゴカイの食べ方
2.その後、ゴカイを砂から引きずり出すようにして食べます。
この食べ方の所為で、前アタリが出るようになります。
群れを作る
群れの数は、春~秋までは多く、冬になると少なくなります。
砂に潜る
・エサを探すために潜ります。
キスは、この2つのために砂に潜ります。
底引き網で取れない魚と言われています。
キス 寿命
キスの寿命は、4年~5年です。
長い物では5年以上も生きます。
シロギスとアオギス 見分け方
キス科の中でもこの2種は凄く似ていますが、簡単な見分け方があります。
アオギスの特徴
・最大50㎝ほどまで成長する。
・腹ビレが黄色。
シロギスとアオギスの大きな違いは、この3つです。
背ビレを見れば簡単に見分けが付きます。
シロギスのヒレは、透明で模様がありません。
更に、最大でも30㎝ほどにしかなりません。
落ちキス、越冬キスとは
・水温が安定している場所に多くいます。
・釣る時はなるべくゆっくりな誘いで釣ります。
落ち鮎などと同じです。
キス オスとメスの区別の仕方
キスの天ぷら(画像の右)とキスの骨の天ぷら(画像の左)です。
・産卵期にお腹が膨らんでいるかどうか。
・捌いて白子(精巣)があればオス。
・捌いて真子(卵巣)があればメス。
キスのオスとメスを見分けることは難しいです。
産卵のため、お腹が膨らんでいたり、なんとなくわかる程度です。
捌かないときちんとした区別が付きません。
キスの生態と習性、産卵 まとめ
・意外と長生きする。
・独特な習性がある。
キスは、身近な魚です。
堤防や砂浜からでも簡単に釣れます。
釣って楽しい食べて美味しい魚です。
是非一度、釣って見てはいかがでしょうか。
シロギスの魅力にハマること間違いなしです。
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