どうも!でら釣りのはくです。
今回は、魚のウイルスについてご紹介いたします。
人間界だけでなく、魚にもウイルスが流行ったことがあります。
記憶に新しいのはコイヘルペスです。
あれもウイルスのひとつです。
魚の持つウイルスが人間に害を与えることもあるので、知っておいて損はありません。
それでは、魚のウイルスをざっくりとご紹介させていただきます。
魚のウイルスとは
・魚病ウイルス、魚類ウイルス感染症とも言います。
魚のウイルスは、特定の種類だけかかったり、一部の水域でかかったりと様々です。
風邪のような軽いものから、インフルエンザやコロナウイルスのように重症化するものまで、たくさんあります。
魚のウイルス 種類
過去に流行ったものをご紹介いたします。
養殖や水産資源に大打撃を与えたウイルスです。
ほぼ全てのウイルスで治療法が確立されていません。
予防しか対抗手段がありません。
伝染性造血器壊死症ウイルス IHN
年代:1953年 アメリカ
魚の種類:サケ類
症状:活動が鈍くなる。底で動かない。回転する。死亡率が50%~90%。
日本では、ヒメマスやアマゴ、ヤマメなどが大量死しました。
ウイルス性出血性敗血症 VHS
年代:年代不明 ヨーロッパの風土病
魚の種類:サケ類、ヒラメ類
症状:眼球の突出、エラなどからの出血。死亡率は低い。
日本では、養殖ヒラメから発見された。
伝染性膵臓壊死症 IPN
年代:年代不明 アメリカ
魚の種類:サケ類
症状:眼球の突出。底で動かない。回転する。脂肪率は80%。
日本では1960年代に養殖ニジマスで流行。
サケ科魚類のヘルペスウイルス
年代:1951年 アメリカ
魚の種類:サケ類
症状:身体が黒くなる。眼球の突出。異常な泳ぎ方。魚に腫瘍が出来る。死亡率は30%~50%。
日本では、ヒメマスや養殖ヤマメなどが感染した。
赤血球壊死症ウイルス ENV
年代:1969年 カナダ
魚の種類:タラ類、サケ類
症状:海の魚や川を遡上する魚の赤血球が減る病気。具体的なことは未だに不明。
日本のサケ類でも発見された。
赤血球封入体症候群ウイルス EIBSV
年代:1982年 アメリカ
魚の種類:サケ類
症状:エラなどの色が薄くなる。心臓から出血。皮が剥がれ尻尾が無くなる。
日本では、1986年にギンザケが感染した。
旋回病ウイルス WDV
年代:1992年 日本
魚の種類:サケ類
症状:幼魚は回転しながら旋回して泳ぐ。成魚は底で横たわる。死亡率はかなり低い。
他の病気と併発すると一気に死亡率が高くなる。
ブリの膵肝壊死症(腹水症)ウイルス YAV
年代:1948年 西日本
魚の種類:養殖ブリの稚魚
症状:お腹が膨れる。成魚になると治る。
人工ふ化させる時にかかることもあるので、危険性はないが無視できないウイルスです。
リンホシスチス病ウイルス
年代:最も古い魚類のウイルス
魚の種類:淡水魚から海水魚まで幅広い。
症状:魚の表面に水疱状の膨らみが出来る。自然治癒する。死亡率はとても低い。
日本では、ブリ、マダイ、スズキ、ヒラメに感染した。
マダイのイリドウイルス RSIV
年代:1990年 日本の四国
魚の種類:養殖マダイ、ブリ、カンパチ、スズキ。
症状:体が黒くなる。エラや口から出血。掛かってから10日程度で死亡する。
マダイ養殖で最も危険視されているウイルスです。
ヒラメのラブドウイルス HRV
年代:1984年 日本の兵庫県
魚の種類:ヒラメ、アユ、クロダイ、メバル。
症状:表面やヒレに出血。死亡率は90%。
日本全国のヒラメで感染したウイルスです。
ヒラメの表皮増生症ウイルス FEV
年代:1985年 西日本
魚の種類:養殖ヒラメの種苗、メバル、カレイ。
症状:ヒレや体が白く濁る。表面に球場の細胞が出来る。2週間程度でヒラメが全滅する。
とても強力なウイルスです。
ヒラメ養殖に甚大な被害を出しています。
ウイルス性神経壊死症 VNN
年代:1980年代 ヨーロッパ
魚の種類:スズキ、トラフグ、シマアジ、ハタ類、幅広く感染。
症状:回転して泳ぐ。死亡率が高い。
とにかく範囲が広く、特定や感染経路すらいまだに不明のウイルスです。
クロマグロから発見された事例もあります。
コイの上皮腫ウイルス CEV
年代:古くからあるウイルス ヨーロッパ
魚の種類:コイ類
症状:頭、尻尾、ヒレに白い腫瘍が出来る。成長が遅れ痩せる。死亡率は85%。
ヨーロッパでは、ポックス病とも言われています。
ニシキゴイも感染する。
コイの春ウイルス症ウイルス SVC
年代:1950年代 ヨーロッパとアメリカのみ
魚の種類:コイ類
症状:お腹のふくらみ。体表からの出血。眼球の突出。死亡率が高い。
農林水産省が特別対策をしているウイルスです。
輸入や持ち込みなども禁止されています。
ウナギの鰓鬱血症ウイルス
魚の種類:ウナギ類
症状:エラが赤くなる鬱血。体内での出血。
養殖うなぎに大きな被害を出すウイルスです。
うなぎの値段を跳ね上げる原因のひとつです。
魚のウイルスとは まとめ
・魚のウイルスへの対抗策は予防のみ。
2020年3月現在までに、流行ったウイルスはこれだけあります。
有名なものだけをご紹介しました。
日本の経済に影響を与えるウイルスが多いです。
研究が進んで治療法が確立することを祈ります。
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