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コイの生態と習性、産卵 コイを釣るための知識

コイの生態 釣り初心者

どうも!でら釣りのはくです。

今回はコイの生態と習性、産卵についてご紹介します。

 

コイは昔から釣りや料理、観賞魚として親しまれている魚です。

多くの人が泳いでいる姿を見たことがあると思います。

 

しかし、その生態まで知っている人は極わずかです。

そんな、コイについて知識をざっくりご紹介します。

コイとは

ヌシコイ

学名:Cyprinus carpio(キプリス カルピオ)

コイとは、コイ目コイ科の魚です。

淡水域から河口まで幅広く生息している大型の淡水魚です。

 

遺伝子学で養殖のコイと野ゴイとは違う種になっています。

野生化して環境に適応した結果、新種になったと考えられています。

 

コイとニゴイとは別の魚です。

コイ 和名

真鯉(マゴイ)。

野生化したコイを野ゴイ(ノゴイ)と言います。

コイ 英名

carp(カープ), common carp(コモン カープ).
コモンって、スマホのアプリゲームじゃないんだから。苦笑
直訳すると、『一般的なコイ』という意味になります。

コイ 見分け方

養殖の食用コイは、体の色が黒く濃い色をしています。
・野生のコイは、体色が茶色でお腹だけが大きい太った体型をしています。

養殖の鯉は、体高が高くて全体的に太い体型をしています。

野生の鯉は、体色が茶色でお腹だけが大きい太った体型で全体的に細長いです。

コイ 水温

・コイの生存可能水温は5度~35度です。
・活動する水温は12度~30度の間です。

コイの適水温は24度~26度です。

水温が18度以下になると動きが遅くなります。

 

更に、水温が12度を下回ると冬眠します。

また、3度以上の急激な水温の変化に弱いです。

コイ 日本での生息範囲

全国の川や池、海水の混じる河口までどこにでもいます。

コイ 成長

当たり前ですが、野生と養殖では全然違います。

野生

卵は3日~6日で孵化します。
1年 10㎝~15㎝
2年 15㎝~30cm
3年 30㎝~40cm
4年 40cm以上

野生環境での成長はゆっくりです。

養殖や飼育

卵は3日~6日で孵化します。
1年 30㎝~40㎝ 1㎏
2年 40㎝~50㎝ 2㎏
3年 50㎝~60㎝ 3㎏

養殖や飼育では、このように直ぐデカくなります。

野生と比べると一年目から圧倒的な差があります。

 

コイの品評会では、一年で40㎝~60㎝になるスーパージャンボやスーパービッグという品種があります。

一年でデカくなったコイだけを掛け合わせる育て方です。

コイ 産卵

 

産卵の時期:5月~7月 早い場所では4月から始まります。
産卵する水温:15度~22度
産卵の回数:2回~3回
卵の数:1匹が1回で10万個以上を生みます。
生まれてからオスは2年、メスは3年で産卵をします。

野生の場合はこの通りですが、養殖の場合は一年目から出来る個体もいます。

コイ 産卵行動

コイの群れ

30㎝以上の成熟したコイが浅瀬の水草に集まります。
・オスとメスがペアや集団で水草に粘着性の卵を産み付けます。

 

バシャバシャと水面を荒らしながら産卵をします。

これを『ハタキ』と言います。

 

ヘラブナの産卵も同じ言い方をします。

コイ 子育て

・コイは子育てをしません。

卵を産んだら後は放置です。

 

その代わり、一年で2回~3回も産卵をします。

コイは種として質より数を優先しています。

コイ 食性

カープとファイト

・コイは雑食性で何でも食べます。

ザリガニやタニシ、水草からミミズに至るまで、食パンなども大好きです。

 

口に歯はありませんが、喉にすりこ木のような歯があります。

これで、貝などをバリバリ砕いて食べます。

 

コイの口は下向きになっています。

それで、水底のエサを食べやすくなっています。

コイ 習性

・コイ科の特徴として、ウェーバー器官を持っています。

これは、聴覚器と浮き袋を繋いでいて水中の音の振動を細かく感じ取ることが出来ます。

 

分かり易く言います。

ウェーバー器官のお陰で、コイは音に対してとても敏感に反応します。

 

また、コイにはヒゲがあります。

ここで匂いや味を感じることが出来ます。

コイ 寿命

鯉の横綱

・コイの寿命は20年です。

最長で70年は生きます。

 

コイの年齢は、ウロコの年輪から推測できます。

最長命記録はギネス記録に登録されている226年です。

 

しかも、日本で飼われていたコイです。

コイ 旬と美味しい季節

・コイの旬は寒い時期です。

特に、冬は寒鯉と言って身も太ってとても美味しくなります。

 

寒鯉は俳句の季語にもなっています。

コイ 料理

・鯉こく(コイの味噌汁)
・鯉のあら煮
・鯉の洗い(氷締めたお刺身)
・鯉の酒塩焼き
・鱗の素揚げ

煮てよし、焼いてよし、生でもよしな万能な魚です。

日本でも平安時代から食べられています。

 

特に、鯉こく(コイの味噌汁)はコラーゲンたっぷりで母乳にも良く、体のむくみ解消や腫れを治します。

コイは昔から女性に喜ばれている魚です。

コイ オスとメスの区別の仕方

・メスは冬に卵を持つから太る。胸ヒレが小さい。
・オスはお尻を押すと白い液を出す。胸ヒレが大きい。

コイのオスとメスは、非常に分かり辛いです。

プロでも見ただけじゃ見分けがつかないです。

コイに寄生虫がいるって本当?

・肝吸虫
・顎口虫
・横川吸虫
・ウオジラミ
・イカリムシなど

本当です。

これだけの寄生虫がいます。

 

野生のコイには、たくさんの寄生虫がいます。

絶対に野生のコイは食べないでください。

 

もし食べるなら、鯉料理専門店か養殖の食用コイをおすすめします。

養殖のコイは卵や稚魚から完全管理されて育てるので寄生虫はいません。

 

実は、コイヘルペスが全国的に流行った時に1匹もコイヘルペスを出さず、徹底管理された養殖場もたく

んあります。

コイに毒があるって本当?

・本当です。※胆のうと筋肉に毒があります。

『5a-シプリノール硫酸エステル』という毒です。

胆のうは、適切に処理されたものは漢方薬として使われています。

 

症状は、嘔吐、痙攣などです。

胆のうを食べた人の中で21人も死亡しています。死ななかった人もいます。

 

昭和50年代には10万件に1件以下の確率(0.0001%)で食中毒が起きています。

宝くじ並みの確率です。

 

昭和の集団食中毒事件(17件)の後、研究が進み、コイに強い毒があると判明しました。

その時の研究が『鯉による食中毒の原因究明に関する研究』です。

 

何度も言いますが、もしコイを食べる時は養殖のコイをコイ料理店で食べるのをおすすめします。

野生のコイは絶対に食べないでください。

 

※厚生労働省から告知されています。

『自然毒のリスクプロファイル:魚類:胆のう毒』

『鯉による食中毒の原因究明に関する研究』

コイヘルペスってなに?

・ニシキゴイの大量死で問題になったウィルスです。

コイの体が所々白っぽくなります。

 

コイだけがかかります。

人間や動物にはかかりません。

 

コイヘルペスにかかったコイは100%死にます。

茨城県の霞ケ浦で発見され、日本全国の河川でも発見されました。

コイが大人しい魚というのはウソ?

・ウソです。

コイの子供は1m以上の大ジャンプをすることがあります。

 

実際に、川の堰などでコイがジャンプして堰を登る様子が見れます。

『鯉の滝登り』と言います。

 

凄い勢いで飛び出してくるのでビックリします。

私は、鯉の滝登りを庄内緑地公園近くの庄内川の堰で何度も見ています。

何故、都会の川にはコイしかいないの?

・川が汚くてコイしか住めないからです。

または、コイがいることで他の種が絶滅してしまったからです。

コイは汚い川でしか生きられないって本当?

・本当です。※コイは汚い川だと、とても元気になります。

汚い川の環境は、コイにとってのエサも川の状態も最高です。

コイの雑食性も汚い川に適しています。

 

※綺麗な川にコイを放流したら餓死して全滅したという記録があります。これは東海大学が行った検証実験で証明されています。

コイがブラックバスよりヤバい外来種って本当?

・本当です。

国際的な自然保護団体である国際自然保護連合(IUCN)では、コイを世界の侵略的外来種ワースト100のうちの1種として認定しています。

 

コイは低水温への適用や雑食性、60㎝を超える大きさになると天敵がいなくなるなど、侵略的外来生物の特徴を持っています。

コイの方が汚い環境への適応力があるので、ブラックバスよりも危険です。

コイの放流が環境破壊になるって本当?

・本当です。

上記の理由から、コイのいない川にコイを放流すると他の生物を絶滅させる原因になります。

 

河川保護や観光客目当てで、本来その川にいないニシキゴイや金魚、ホタルなどを放流することがあります。

それが原因でコイヘルペスを引き起こしたり、その川にいる固有種の絶滅を招いたりします。

何故、コイが放流されるの?

・『コイが棲めるほど綺麗な水』という間違った認識が広まったせいです。

上でも書いたように、コイは綺麗な川では生きていけません。

ニシキゴイの見た目が綺麗で見栄えが良くなるから、という安易な理由で漁協や地方自治体によって放流されています。

伝説のコイ 花子 ギネス記録に登録されたコイ

体長:73cm
体重:6.75kg
推定生年:宝暦元年(1751年)年輪調査による
死亡年:1977年7月
推定年齢:226歳
居住地:岐阜県白川村、名古屋女子大学学長、越原公明氏の自宅の池。

ギネス記録に登録されたコイです。

1751年と言えば、江戸幕府第8代将軍の徳川吉宗が将軍だった最後の年です。

 

江戸時代中期から生きていたコイです。

凄いの一言です。

コイの生態と習性、産卵 まとめ

・身近なコイの意外な事実。
・ギネス記録に登録されたコイが凄い

ギネス記録のコイは本当に凄いです。

きちんとした研究機関で調査されてからギネス認定されたので、間違いないです。

 

江戸時代から生きていたとか、ロマンを感じます。

一度は見てみたかった。

 

これからも、そんな伝説のコイが現れることを願っています。

 

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